「ブドウの苗木の植え付け」について

「ブドウの苗木の植え付け」は今後数年のブドウの成長を左右する、とても重要な作業です。

まずは、こちらの動画が参考になるのでご覧ください。

*1.5~2倍速で見ていただくとちょうどいいと思います。

*地域や畑の場所によって適した植え付け方は異なります。あくまでも基本的な考え方としてご覧ください。

(持ち物)

・レインパンツ

・ビニール手袋

*膝をついて土を触る作業になります。

(必要な道具)

・大きなスコップ

・支柱となる竹

・牛糞堆肥、硫マグ、綿実粕、ミネラル、マルチ

(植え付けの手順)

1. 苗木の根っこを30センチほど残して切る。

*「苗木の芽」が傷つかないように、なるべく下の台木の部分を持ちましょう。

*いい仕事をするのは「長くて太い根」よりも「細くて細かい根」です。「長くて太い根」は上から細い根5本の場所ぐらいで切り落としていいようです。

*細い根も先端を少しだけ切って刺激を与えてあげるといいみたいです。

*黒くなっている根は切る。太くて細かい根が生えていないものは、半分ぐらい切り戻すとまた生えてくるかも。

 

2. 大きなスコップを使って、ポールのそばに大きな穴を掘る。

*これがとても重要!!

*植え穴の広さは直径1,5m、深さ40~50cmが目安です。

*大きめに穴を掘ってあげることで、水を拾いやすくする効果もあります。

*しっかり深く穴を掘ることで、根が下に伸びやすくなります。

根が下に深く伸びずに、横にばかり伸びると、水分過多になって、ブドウの果実が水っぽくなりがちです。凝縮感のあるワインを造るために、この工程がとても大切。

⭐︎2023/5/1追記。ブドウは斜面上に向かって伸びていく習性がある。ポールの斜面下に穴を掘ったほうが誘引しやすいかもしれない。

 

3. なるべくポールのそばに支柱となる竹を刺して、それを中心に45度ぐらいの斜度の土の山を作ってしっかり押し固める。

☆植え付けはポールから50センチ以上離して。

⇒マルチ張り、将来の単管パイプ交換に備えて。

*苗木が沈まないように、土台となる下の山はしっかりと押し固めることが重要。

 

4. 苗木を当てて、高さの確認。

*土寄せすることも見越して、台木部分は長めに地上に出ているように。

 

5. バインド線はなし。

→土に埋もれて外せなくなってしまうし、芽が傷つくとよくない。

 

6. 5芽残して剪定。

*1年目は5芽残したうちの2箇所から伸びた枝を残して、2年目はそのうちの良い方の枝を残して成長させていきます。

 

7. 根をバランスよく綺麗に広げてあげてから、土を戻して、足で踏んで埋め固める。

*根がストレスなく、しっかりと下に伸びていくように、丁寧に。

*苗木周りは押し固めて根と土を活着させた方がいい。

*少し周りの土を押し固めて、「水鉢」を作る。

 

8. バケツ2杯分水をかける。水は斜面の下に流れるので、斜面の「上7:下3」の割合が目安。

 

10. 必要なら袋と棒でカバーを作ってうさぎ対策を。

⭐︎笹4本と90Lゴミ袋でカバーする。

→少し外向きに笹をさす。

→芽を傷つけにくい。防除しやすい、光合成を阻害しない。

・根がしっかりしている苗木ほど、等級が高く、値段も高いです。

・根が出る場所が分散するのはよくない。2段根(にだんこん)。

・毛虫に芽を食べられてしまったら終わり。毛虫の防除が大切。

・挿し木の場合は、なるべく節間の狭いものを選んで、2芽土の中に埋めて、3芽土の上に残す。

・周りに凸凹があると、そこに水が溜まってしまい、そこを目指して根が伸びてバランスが悪くなります。苗木の周囲はなるべく綺麗にならすことが大切。

・斜面の畑では畝を作る必要はない。畝を作るのは平らな畑。

・穴をしっかり大きめに掘ってあげたほうが、苗木が成長しやすい。

・雨の後などで、土が湿っている時に行うのがベスト。

・石が多い土壌だとどうなのか?隙間ができて、水が抜けやすくなり、ブドウにとってはいいのかもしれない。

・水がすぐに抜けるより、ある程度留まっている土壌の方が水持ちが良くていい。(by現さん)

・木が枯れたり、移植するときに、根がどう伸びているのかチェックしてみる。そうやって考える事が大切。

・二段根は基本上の根を切る。元気な方を残してあげる。

 

(参考になるサイト)

「ブドウの植え付け(島根県ホームページ)」