ブドウの誘引について

⭐︎平均展葉10枚期を目安に誘引する。(4月下旬〜5月)

🌟捻枝(ねんし)

→樹勢が強ければ、誘引しやすいように新梢を捻る。根元が折れないように支えながら、少しずつ。

→一時的に元気がなくなっても、維管束さえ繋がっていればリカバーできる。

 

⭐︎「バインド線」や「マックステープナー」を使用。

⚠️まずは誘引してから芽かきする!誘引が失敗&強風で新梢が折れるリスクもあるので。

 

⭐︎長く成長したものだけ、優先して誘引する。長い新梢を探しながら、畑を歩き回ることで、早い時期に病気を見つけられる。

 

🌟棚と垣根の違い

・棚→光効率がいい。

・垣根→作業しやすい。

 

🌟棚の誘引

・先端は「パーの形」に誘引。

・果樹は基本的に「先端から」作業する。

・「棚の上」に誘引するのが基本。支えやすいので。

・葉と葉がなるべく重ならないように。

→「光合成効率」、梅雨時の「べと病」予防。

・「花穂・子付け・巻ヅル落とし」と並行してやる。

 

(「花穂・子付け・巻ヅル落とし」の基本)

⭐︎デラウェア

・1つ目の花穂を切り落として、先端の2つを残す。(頂芽優勢、作業効率)

・2つ目、3つ目の花穂の「子付け(副穂)」を切り落とす。

→子付けは落とさなくてもいいが、果房に「傘がけ」するなら邪魔になるので落とした方が⭕️

*先端の花穂が「巻きヅル」になっていたら切り落とす。

→その場合は1つ目の花穂を残す。

*4つ付いていたら、真ん中の2つを残す。

*5つ付いていたら、2つ目と4つ目を残す。

→新梢がかなり元気であれば3つ残してもOK。枝の状態を見ながら柔軟に調整。

⭐︎マスカットベリーA

・1つの新梢に1つの花穂を残す。新梢が伸びそうなら2つ残すのもあり。

・木全体の花穂のつき具合を見て、総合的に判断。

・1房あたり10枚の葉っぱが欲しい。どんなブドウでも同じ。

→2房でひとひろ。

・1つの節で1つの新梢。

・芽座の間隔はどれくらい?

 

*「花穂・子付け・巻きヅル落とし」は花穂の数を絞って栄養を集中させる。

*「誘引」はスペースをうまく使って、効率よく光合成できるようにする。

→光合成は植物にとっての食事で、糖を作り出すための重要な仕組み。葉っぱの健康状態が、果実の糖度や風味に大きく影響するわけですね。

*端の棚がない場所は下に誘引するのもあり。下には栄養送りにくいから樹勢が収まることも。

*ワイヤーの下に花穂がある方が傘紙をかけやすい。

 

🌟垣根の誘引

・垣根仕立ては2メートル間隔で植える。

→左右に1メートルずつ主枝を伸ばす。

→10センチ間隔で新梢を出す。1本の主枝に10個の芽座。

・真ん中のワイヤーの間を通して「マックステープナー(光分解テープ)」で誘引。

→葉っぱの成長の邪魔にならないように、ゆったりめに誘引。

・バランスよく誘引するために、向かい合って右から順番に誘引していく。クロスしないように。

(by現さん)

🌟誘引と同時にやること。

・幹から出ている「不定芽」を取り除いて余計なエネルギーを取られないようにする。

・「巻きヅル」をハサミでカットする。

→房に絡みつく。固くなって病原菌の温床になる。

・「花かす(キャップ)」をとる。

→サビ果の原因、予防。

→「花冠(かかん)取り機」を利用