まずはいいブドウを作るために、農家として畑仕事に一生懸命取り組んでいきたいと思っています。
そして、「ワインはブドウの出来が8割」、「ワイン造りは農業」という仲村現二さんに教わったことをベースに、これから経験を積みながら、自分のスタイルを作っていきたいです。
また、料理人としての経験を活かして、レシピ通りにというよりは、五感を使ってブドウの良さを引き出していくようなワイン造りをしていきたいと思っています。
「ワイン造りは料理と似ており、良いワインを造るための最良の道具は自分の味覚である。また、自分の感覚で判断できる小規模生産者こそが、最小のコストで最良のワインを生み出すことができる。」(ブドウ畑から始まる職人ワイン造り:ジム・ロー著より抜粋)
予定している具体的な醸造方法は以下のとおりです。(追記中)
①収穫時期の分散
→収穫時期を分散させることで、作業負担を軽減し、醸造後のブレンドによって酸味や甘味などの味のバランスを調整していきたいと考えています。
②マセラシオン・カルボニック(MC)の活用
→収穫したブドウをMCを用いて保管することで、品質を維持しつつ作業時期を分散させていきたいと考えています。
③全房発酵による作業効率化
→除梗せずに人力で破砕することで、作業工程を簡略化していきたいと考えています。農家や飲食業の方々でも無理なくできるワイン造りを目指したいと思っています。
④継代法を活用した自然発酵・亜硫酸無添加醸造
→継代法による自然発酵と亜硫酸無添加醸造によって、香りの豊かさと多様性を追求しつつ、添加物を最小限に抑えていきたいと考えています。
→亜硫酸については、一般的に酸化や微生物汚染を防ぐ役割があるとされています。一方で、亜硫酸の添加は、存在する一部の微生物の活動を抑制し、香りの減少や多様性の喪失につながる可能性もあるという指摘があります。亜硫酸無添加醸造においては、酸化と微生物汚染をいかに防ぐかという観点から、各工程を徹底的に見直しながら取り組んでいきたいと考えています。
⑤アンバーワインの手法の活用
→アンバーワインの手法によって、香気成分の抽出と搾汁率を向上させると同時に、作業効率と収益性を高めていきたいと考えています。ただし、タンニンや果梗の過剰抽出を避けるために、1次発酵は3日程度〜短めにする予定です。
⑥シュール・リー法の活用
→2次発酵後は澱と共に満量貯酒し、瓶詰め時にブレンド(無濾過、生詰)して出荷していきたいと考えています。
上記の内容をベースに、まずは、品種・収穫時期・作業タイミングの分散と作業効率の改善によって作業負荷を減らし、より少人数で高品質なワイン造りに集中できる環境を整えていきたいと考えています。
そして、高品質な美味しいワインを造り、熟成させることでさらに美味しくなっていくような、価値が上がっていくようなワイン造りをしていきたいです。
また、品種よりも、その土地ならではの味わいや風景、そして造り手を感じられるようなワインを目指しています。
ワインの美味しさの半分は「情報」だと考えており、少しでも美味しいワインを造る努力をした上で、グラスの中に「土地・風景・造り手」が感じられるように、「消費者との情報共有」にも努めていきたいと考えています。
まだまだ駆け出しですが、よろしくお願い致します🤲