「ぶどうの美味しさを100%活かしたワイン造り③」
前回の、収穫後の作業タイミングを分散させるために「マセラシオン・カルボニック」という手法に興味を持ったという話の続きです。
「マセラシオン(浸す)」と「カルボニック(二酸化炭素ガス)」というフランス語の名前の通り、収穫したブドウの房をまるごと二酸化炭素ガスの中に入れ、「無酸素空間」に置く手法だそうです。
いろいろな効果があるそうなのですが、今回は、無酸素空間に置くことで酸化しにくいということと、それによって起こる「細胞内発酵」に主に興味を持ちました。
ブドウが酸素のない環境に置かれることで、酸素を必要とする酵素がブドウの果粒中に存在する微量の酸素を使って活性化しようとするとのことです。
色素の抽出が効率的に進んだり、ペクチンの分解が進んで果粒が柔らかくなったり、通常のアルコール発酵とは異なる経路が働くことで違った風味が出たり・・
酸化を抑えていい状態で保管できることで、作業タイミングの分散にもなりつつ、ワインにとってもプラスな効果がありそうだなと感じました。
来年は、適熟のブドウを毎日できる範囲で収穫したら、その日のうちにサビ取り(選果)して、二酸化炭素ガスの中で寝かせておく方法にしようかなと思っています。
(続きはまた来週書きます)
#農業 #日本ワイン